RYT200ヨガ講師養成コース

人生をポジティブな方向へ変えることができるヨガの脳への効果って?

ウェルネス ヨガ ヨガインストラクター ヨガ哲学 神経可塑性 脳神経学 Jul 06, 2022

 「ヨガってただ単にお酒とかと一緒でリラックスして気持ちがよくなるエスケープ(逃避)みたいなものですか?」

 

これは実際に私がロサンゼルスの大手スタジオで講師をしていたときに、「ヨガが初めて。」という生徒さんがクラスの後に聞いてこられた質問です。

皆さんだったらどのようのお答えしますか?

 

まだインストラクターになって間もなかった当時の私はうまく答えられなかったのを今でも覚えてます(汗)。

 

今の私なら、「気持ちいいのは一緒かもしれないです。でもお酒とか、ドラッグとか、甘いものと違って、ヨガは一時的なエスケープだけじゃなくって、続けていくと、脳の働きを良い方向に変えることができる、っていう研究結果も出てるんですよね。ただ逃げるだけじゃなくって、自分を良い方向に変えていくことができるんです。」

 

もし興味がありそうなら長い説明をします。

 

「例えば、何か変えたい考え方、感情、行動のパターンってありますよね? 多くの場合って、そういうのって癖になってるから無意識にそのパターンが繰り返されてて、意識してないと気が付かない事もあるし、直そうと思ってもなかなか直せない。だから暇さえあれば気づかないうちにスマホばっかり見て、数十分、数時間無駄にしてたり、タバコがやめれなかったり、精神的に辛くなると、いつの間にかお酒とか、ドラッグとか、甘いものに逃げたりして、後悔してもまた同じことを繰り返したり。

 

思考でも、感情でも、行動でも新しい選択は、新しい経験を生み出して、新しい経験は新しい脳の神経ネットワークを作り出すんです。神経可塑性(脳の形成能力)と言いますが。神経可塑性によって、大人になっても新しいパターンを作り出すことができるっていう研究結果が出てます。

その新しい選択を繰り返すことで神経ネットワークが強くなります。

強い神経ネットワークに、自然と考え方も、感情も、行動も流れやすくなって、そのうちいつの間にか繰り返してて、自分の生活習慣、考え方、いわゆる「人格」の一部にまでなってしまうんですよね。

 悪い癖だとネガティブループにハマってよりそのパターンが強くなってなかなか抜けられない。

同じように、自分を良い方向に変えてくれる考え方、感情、行動も、繰り返すと、同じように、神経可塑性によって新しいパターンを作り出すことができます。ヨガスートラというヨガの経典でもその大切さを教えてるんです(サンスカーラ、ヴリッティ、カルマのコンセプト)。

包括的なヨガのプラクティス(ポーズ、瞑想、哲学の学び、プラーナヤーマ、マントラなどを含めた)は無意識のパターンに意識を向けたり、「自己の本質」を知ることで「気づき」を広げてくれる。

そして瞑想やポーズのプラクティス中も思考を傍観する練習を続けると、ネガティブな思考、感情、行動パターンに気づくきやすくなっていく。そして、感情や考えを逃げたり誤魔化したりしないでそのままを受け止める許容範囲も広げてくれる。お酒とかで逃げたり誤魔化したりしたらいつまで経っても変われない。自分のパターンに気づくことが、自分を良い方向に向かわせてくれる、そして意識的な考え方を選んで、意図的な行動を選ぶ第一歩ですよね。

そしてヨガが教えている、「気づきと実践」で自分の行為とか考えを意識的に自分にとってポジティブなもに変えていくたびに新しい神経ネットワークが強くなるんです。こうやってポジティブな行動が強化されて、それまで優位だった、自分のためにならない思考、感情、行動パターンが弱くなって、徐々に神経ネットワークが断ち切られて、新しいパターンが優位になるんです。

無意識的な反射的な反応を、意識的で意図的な考え、感情、行動パターンに変える。それを繰り返すことによって、生き方自体を自分にとって良い方向に向かわせることができる、ということなんです。

ちなみに、筋肉に負荷をかけるような強度の高いポーズのプラクティスの連続(太陽礼拝、アームバランスなど)もこの神経の結合(ネットワーク形成)に役立つ因子を増加させて脳の神経細胞同士のネットワークを密にする可能性がある、とも言われてます。

 

あとは、意図的に、日々プラクティスするポーズやシークエンス、ポーズへの入り方なんかを変えることも脳の活性化に貢献しますし、新しいポーズなどで講師の真似をしながら行うということも神経ネットワークを活性化させます。

 

瞑想の脳に対する影響はより多くの研究結果が出てますよね。例えば瞑想によって、脳の特定領域が活性化することで、感情調整能力とか認知能力とかが高まる、というデータも出てます。

 

その他の研究でも、瞑想で自分の感情にマインドフルに向き合うプラクティスを続けると、ストレスレ反応に関連する右扁桃体と、感情を調節する役割を果たす前帯状皮質との間の機能的連結性を低下させることができる、ということも分かっているそうです。」

 

ちょっと長い答えで、ヨガのクラスが初めての方が果たして最後まで

辛抱強く聞いてくれるかどうかは(?)ですが(笑)。。。

 

皆さんも長いブログに最後までお付き合いいただいてありがとうございます。

 

それでは今日も優しく自分を見つめながら、自分の悪い癖に気づいたら深呼吸して、一つでもポジティブな方向に自分を向かわせる新しい考え、感情、行動を取り入れてみましょう。

 

 


皆さんのご質問、ご意見、とっても参考になります。皆さんからのメールやコメント、一つ一つ読んでますのでお時間がありましたらご意見、ご感想をお聞かせください。

皆さんとクラスや講義でお会いできる機会を心から楽しみにしています!


 

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